整骨院と整体院の違いについて

　整骨院を開設するには様々な決まりがあって、待合室の広さ・施術質の広さ・消毒設備などの要件を満たし、許可を取る必要があります。

　一方、整体院はそんな決まりが一切なく自由です。

　自宅の一室を整体院にすることもできますし、暗かったり生活感があっても問題ありません。

　ですから、広さ・明るさ・清潔さなど、施設のレベルでいうと整骨院の方が良い場合が多いです（もちろん整体院の方が豪華なケースもあります）。

　整骨院では看板に記載できる情報は規制がありますが、整体院はそんな規制がなく比較的自由です。

　なので、整体院の方がどんな治療が受けられるのか分かりやすいように思います。

　看板に「骨盤矯正」「アレルギー」「不妊」「ほぐし」などと書いてあったら、整体院です（整骨院と整体院が同一施設内にある場合もあります）。　

　ただし、自由に書ける一方で、誇大広告も溢れていますので、注意も必要です。

　整体院でも、ビフォーアフター写真などは取り締まりの対象となるかもしれません。

　一方、整骨院は各種保険を取り扱っていますので、誇大広告で患者様が被害を受けないように規制されています。

　　整体院は、一部民間保険の取り扱いはあるかもしれませんが、基本的に自費施術です。

　一方、整骨院は各種健康保険・自賠責保険・労災保険・生活保護など各種保険を取り扱っています。

　ただし最近では、整骨院のメニューに、骨盤矯正・猫背矯正・筋膜リリース・ストレッチなど自費メニューを取りいれている院も多くなっています。

　基本的に整骨院では、柔道整復師という国家資格保持者が施術します。

　一方整体院では、基本的にカイロプラクター・中国整体師・リンパセラピスト・オステオパスなどの民間資格保持者が施術をします。

　しかし、柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師・理学療法士・米国カイロプラクティックドクターなど国家資格保持者（他国も含める）が整体院を経営し、施術を行っているケースもあります。

　演出も含め腕に自信のある先生は、保険を使わず、規制のないところで自由に施術を行うことを選びます。

　結局大切なことは、外観ではなく、中にいる施術者が国家資格保持者かどうかだと思われます（もちろん他国の医療系国家資格でも構いません）。

　なぜなら、「基礎医学を学び、国家試験に合格している」ことが大切だからです。

　運動器系疾患の施術法や検査法のやり方や考え方は数多くあり、エビデンスの有無もよく分からない状況ですが、疾患や病気を考えるとき大切なのは、解剖学・生理学・病理学などの「基礎医学」を基にした西洋医学です。

　そして東西問わず、様々な医療系国家資格保持者の共通言語も西洋医学です。

　もちろん民間資格しかない整体師の中にも、学校や独学で一生懸命西洋医学を学び優秀な先生もいらっしゃいます。

　ですが多くはあまり学習しておらず、独善的な考えや方法で、患者様を不幸にしている場合もあるように思います。

　当院では、患者様のご負担が少しでも軽くなるように、基本的に保険施術を大事にしながら、専門的な分野や保険適用外のケースでは自費メニューを導入させていただいております。

　何かご不明な点があれば、いつでも当院へご連絡ください。

　整骨院で保険が適用されるには、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷による痛みでなければなりません。

　どのようなケースがこれら五負傷にあたるかについては、別の項目で説明させていただいておりますので、そちらをご覧ください。

　一方、自費施術は保険が適用ができないか、保険の金額を上回るサービス価値を有する場合に行われます。

　例えば、産後骨盤矯正・骨盤矯正・猫背矯正・頭蓋骨調整・o脚矯正など様々です。

　自費施術が有する価値には、時間・強度・熟練・発想・導入金額などが考えられます。

　例えば、足関節捻挫の回復スピードが、もし骨盤矯正で早まるのなら、バイオメカニズム的発想という価値が付加されるでしょうし、もし高額な微弱電流治療器で回復が早まるのなら、機器の導入コストという価値が付加されるでしょう。

　ただし、最近の整骨院のメニューを調べてみると、保険施術は「対症療法」、自費施術は「根本療法」という分け方をしているところが多いように感じます。

　エビデンスや根拠のない「根本」という言葉で回数券を買わせようと営業努力をしている整骨院や整体院もあります。

　正しく対処療法をすれば、根本に向かっていくこともできます。

　本当の努力はタダのことが多いものです。

　足し算より引き算の方が大切なことも多いです。

　もちろん営業を受けて、期待や希望に喜んでお金を払う方たちもいらっしゃるでしょう。

　ワクワクしますし、そのことがプラシーボ効果を引き出すこともあると思います。

　しかし、恨み話や悔やみ話もたくさん聞いてきました。

　当院はオーバートークをしないように心がけています。

　むちうち、スポーツ外傷など、運動器系の痛みでお困りの方は当院へご相談ください。